法律問題は、日々沢山起こっていますが、
それぞれの事件は、似ているようですべて違います。
確かに、法律問題ごとにある程度類型化できるのですが、
細かい部分まで見ていくと、どれ一つ同じ事件はないのです。
例えば離婚問題を例に挙げてみましょう。
よくある離婚問題のケースとしては、
子供の親権を争っているような場合です。
しかしながら、同じような問題であっても、子供の年齢や
性別は、当然異なってきます。
それ以外にも両親の年齢や職業が異なれば、
考慮すべきポイントも当然変わってきます。
さらに突っ込めば、事件の依頼者は、それぞれ別の
人生観や価値観を持っているので、事案がほとんど
同じだったとしても、結論が異なることは珍しくありません。
例えば、離婚した際に子供が小さいとしましょう。
この場合だと、一般的に親権は、母親が取得することが多いです。
しかしながら、子供と過ごす時間を最も大切に感じている
という父親の場合、仮に働き盛りだったとしても、
母親に親権を奪われるというのは耐え難いでしょう。
このように法律問題は機械的に答えが出せるものではありません。
事案の特殊性や当事者の価値感などを考慮して、
バランスの良い結論を導く必要があるのです。